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※注意:パパタベです
とある冬の昼過ぎのこと。
佐隈が昼食の洗い物を終えると、外から何やら声がした。
何だと気になって表に出てみると、近くの電信柱の前で賑やかに騒いでいる我が子と夫の姿が見えた。
「やっ!とー!てやー!」
トテトテとふらつきながら電信柱を蹴っている息子。
ネコ耳の毛糸帽と、お揃いの色のミトン。履いているのは下ろしたてのちいさな靴。
よっぽど嬉しいのか、暇さえあれば散歩に連れて行けとせがむ。
芥辺は、時々頷きながら足元の我が子を見ている。
その姿はとても微笑ましく、佐隈は陰から見ながら思わず噴きだした。
「お前、母さんのこと好きか」
ミトンの両手を振り回しながら無心に電信柱を攻撃する息子に、芥辺はそう問いかける。
「違うな、もっと効果的に攻撃するなら、こうだ」
芥辺はスラックスのポケットに手を突っ込んだまま、軽く電信柱を蹴り払う。
かなり大きな音がして、佐隈は破壊しやしないかとヒヤヒヤする。
「うん!かーしゃすきー!」
「いいか、母さんをいじめる奴が居たら容赦なく倒すんだ」
一体何を教えているんだろう。
「かーしゃぼくのだからわるいやつにはあげないのー」
息子はふっくらしたほっぺたを赤くしてにへらと笑って返事する。
「さくまさんは俺の。だからお前にはやらん」
「ぼくのよー」
「ダメだ」
えー、と文句を言う息子に、芥辺は真顔で言い聞かせている。
そのいつもと変わらないぶっきらぼうな顔。その頬もまた、息子と同じように寒さで赤くなっている。
嬉しいような恥ずかしいようなこそばゆい感覚に鼻を掻いた。
「ふたりともー、お茶にしますよー」
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